アルプス ローバーのことで古い資料が見つかりました。
1966年6月号のニューサイクリング誌で、アルプス ローバーの考案者である萩原慎一氏が発売にあたっての説明をしています。
私の中で長年疑問に思っていたことがすべて答えがでました。
読んでいただければ何も説明はいらないと思いますが。。。。
・ダウンチューブとシートチューブの接続されたところにある、L型のチューブは自転
車を担ぐときの取っ手である。
・シートチューブとトップチューブの接続をシートクロスは自転車を肩で担ぐときに痛く
ならないようにするため。
私見ですが、荷物を満載した自転車を持ったり担いだりする必要があるのでしょうか? 私はハイテン製フレームの強度を補強と思っていたが大ハズレでした。実際乗ってみると結果オーライでしたが。
・リヤのマッドガードは分割式である。
この方式は走行中にシートステーの分割部のネジが緩んでしまいます。今まで見たローバーでは分割式も車はありませんでした。キャンピング車を輪行することを想定しているのでしょう。
・ダイナモ転起レバー
図を見ると機構はスポークを上手く使っています。国産の6V6Wのダイナモで操作レバーを指で上下できるものが使われています。
この頃の国産のダイナモの多くが商用車用で、走行速度に比例して発電電圧が上昇するため、低速では暗すぎ、下りなどの超高速では電圧が上がりすぎて球切れしてしまいます。使い勝手はあまり良くありません。
フランス製のダイナモは定電圧で発電しますので、上記の様な問題はありません。転起方式が違いますので使用できません。私の車も取付台座が左に付いていたので、この機構は付いてません。
・サイドバッグを取り付けるサイド枠が改良されている
第5図と第8図を比べるとサイド枠の形が変わっています。サイドバッグをより地面に近づけ、重心を低くし、走行性能を向上させています。
1967年のローバーが発売された当初のカタログには改良前のプロトタイプのローバーが載っています。