アレックスサンジェで昔から使われていることで有名なニベックスのロングアーム型が手にはいりましたので私なりにニベックスショートアーム型とシクロランドナー5Vを比較して見ました。
NIVEX製変速機の概要
1938年のカタログには、5速用でキャパシティ28T。会社はパリ郊外のヴィルモンブルあると書かれています。右下のNIVEXのマークもパンタグラフをイメージしたものなっており、マークの上の文字は「小さな工房、大きな仕事」と書かれています。
1938年のカタログには、5速用でキャパシティ28T。会社はパリ郊外のヴィルモンブルあると書かれています。右下のNIVEXのマークもパンタグラフをイメージしたものなっており、マークの上の文字は「小さな工房、大きな仕事」と書かれています。
また、左下のプーリーの絵ですが形状が丸プーリーよりも歯付きプーリーの方がチェーンにフィットし走行時の音が静かになると書かれています。(注:シクロランドナーは走行時には結構ガリガリ音が出ます)
右のハブとエンドの絵は上がコンストラクター向け、下が一般向けと書かれています。コンストラクター向けはチェーンレストとエンドが一体型でフレーム製作時に使われます。下の写真はマキシカーのハブの実物です。
(The Dancing Chain 2nd Editionより)
パラレログラム機構を持った世界で初めての変速機である。
アレックスサンジェのエルネストシューカ氏が特別仕様の変速機を作らせた。
レイモンド・ヘンリー氏によると、1947年か1948年のパリサイクルショーでトュ-リオカンパニョーロが見て、このパラレログラム機構をヒントにグランスポルトを開発して1951年に発売した。
パラレログラム機構を持った世界で初めての変速機である。
アレックスサンジェのエルネストシューカ氏が特別仕様の変速機を作らせた。
レイモンド・ヘンリー氏によると、1947年か1948年のパリサイクルショーでトュ-リオカンパニョーロが見て、このパラレログラム機構をヒントにグランスポルトを開発して1951年に発売した。
名 称 プーリー間隔 質量
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ニベックス(ショート) 53mm 253g
ニベックス(ロング ) 71mm 245g
シクロランドナー5Vガイド付きジュラルミンアーム 78mm 215g
ニベックス(ロング ) 71mm 245g
シクロランドナー5Vガイド付きジュラルミンアーム 78mm 215g
質量はニベックス(ショート)の方が重くなっています。ジョッキープーリとテンションプーリの間隔は短いのですが、テンションプーリの後方部分の脱落防止用のガイドが重量増の原因です。
ニベックス(ロング)はプーリー間隔が18mm長くなっていて、5mmの穴が8個空いた厚み0.6mmジュラルミンの板でサンドイッチする構造になっています。ジョッキープーリとアッパーボディは同じです。ニベックス(ロング)とシクロランドナー5Vのジョッキープーリとテンションプーリの間隔は良く似た寸法です。ニベックス(ロング)には上下のプーリーにグリスニップル(オイラー)が付いています。なんとニベックス(ロング)はアームもステンレスで出来ておりニベックス(ショート)に比べ超豪華ですね。
ニベックス(ロング)はプーリー間隔が18mm長くなっていて、5mmの穴が8個空いた厚み0.6mmジュラルミンの板でサンドイッチする構造になっています。ジョッキープーリとアッパーボディは同じです。ニベックス(ロング)とシクロランドナー5Vのジョッキープーリとテンションプーリの間隔は良く似た寸法です。ニベックス(ロング)には上下のプーリーにグリスニップル(オイラー)が付いています。なんとニベックス(ロング)はアームもステンレスで出来ておりニベックス(ショート)に比べ超豪華ですね。
ニベックスの取付方法は写真のものはチェーンステーにバンド付けになっています。アレックスサンジェではチェーンステーに直付けですので両方の取付方式のものがあったか、アレックスサンジェでバンド式のものを切り取って取付けていたかのどちらかでしょう。どちらの取付方式のものも複数のメーカーの自転車に取り付けられています。
アレックスサンジェがニベックスを使用する様になったのは私の考えは以下の通りです。
アレックスサンジェは当初はシクロランドナーしか使っていませんでした。1938年頃に高性能なニベックスが発売されましたが、キャパシティが足りず使用されることはありませんでした。
その後エルネストシューカ氏がニベックスの性能の良さと調整の容易さに魅力を感じ、特別仕様のニベックス(ロング)を作らせました。この変速機はシクロランドナー5Vをベースに同じ位のキャパシティを取れるものにしました。
アレックスサンジェがニベックスを使用する様になったのは私の考えは以下の通りです。
アレックスサンジェは当初はシクロランドナーしか使っていませんでした。1938年頃に高性能なニベックスが発売されましたが、キャパシティが足りず使用されることはありませんでした。
その後エルネストシューカ氏がニベックスの性能の良さと調整の容易さに魅力を感じ、特別仕様のニベックス(ロング)を作らせました。この変速機はシクロランドナー5Vをベースに同じ位のキャパシティを取れるものにしました。
(余談)
ニベックス変速機の最後は、ニベックス社が廃業したときに、エルネストシューカ氏の見ている前で地面に穴を掘って変速機を埋めたとのことです。
ニベックス変速機の最後は、ニベックス社が廃業したときに、エルネストシューカ氏の見ている前で地面に穴を掘って変速機を埋めたとのことです。